グランジャポンスタッフがスペインにまつわるあれこれをお伝えするコラムコーナー。
テ・コンミエルを飲みながらのリラックスタイムのお供にいかがでしょう?

MasaのSpain is different Vol.2

 

【ロス・セレーノス】

 

1939年、スペインは第二共和政からフランコ独裁政権へ代わり、日常のなにもかもが変わった。

フランコ政権は右翼政党・ファランヘの一党独裁制度で、スペインの自由主義者への弾圧は厳しかった。
また、カトリック信仰にもとづいたスペイン国民は、「スペイン人にとって祖国と宗教のあいだに相違はない」とされており、
宗教的異議は考えられず、カタルーニャ、バスク、といった地方の多言語・多文化の状況も、
「スペイン人なら帝国の言語をしゃべれ!」と厳しく統制され抑圧された。

 

「Si eres espanol, habla espanol (スペイン人ならスペイン語を話せ)」


当然反乱者も多かったが、フランコ政権はあらゆる手を使って根絶してきた。
「表現の自由」は当然なく、その他の規制も多かった。
フランコ政権が終わると同時に今まで抑制された思いが各地で爆発し、スペインの地域色が強まった。

 

そんな中、アパートやマンションに門限が存在した。
管理人やインターホンがまだない時代、0時を過ぎると防犯の為、外へ通じる入り口は施錠されていました。
では0時を過ぎたら自宅には入れないの?いえ、入れます。

当時のスペイン、そして南米の特定の地域では「Los Serenos (ロス・セレノース)」と呼ばれる職業があった。
バレンシア発祥の職業で、深夜の街をパトロールし、時間・気候を大声で歩きながら家にいる市民に報告していた。
スペインの気候はいつも「穏やか(Sereno)」です。
穏やか~!としか叫ばない日が多く、このパトロール隊を「穏やか隊(Los Serenos)」と呼ばれるようになった。
名前とは裏腹に、大声で深夜を叫んでいるわけで、とても迷惑で、市民のクレームが多いのと、「目覚まし時計」「天気予報」などが誕生し、廃業してしまった。

 

「セレノ (Sereno)」

 

そして、もう一つ彼らには役割があった。彼らは担当の地域のアパートやマンションの鍵を持っていて、
0時が過ぎて入れない住民を助けていた。 セレーノを呼ぶのはとても簡単。手を二回たたけば来ます。
冬は大きなコート着て、ランプを持ち、街中の暗闇から現れるので少し怖い存在です。
しかしながら街の安全に徹しているのと住民を助けているので人々からは愛されていた存在でもあります(うるさくても)。